近年、IT系スタートアップ企業の集積が進む五反田の地に、次世代の地域拠点として公共空間とオフィス・ホテルを計画した複合ビルディングです。

敷地はかつての地域のシンボルであった「ゆうぽうと」があった場所であり、その文化育成機能を継承することに加え、既存地下躯体を本設再使用するアップサイクル建築の実現を目指しました。

既存地下躯体と新設地上躯体を接続する斜め柱に縁取られたピロティ状の広場は、街路と連続する公開空地となっています。
既存地下躯体再使用および低炭素型資材の採用により、全て新築した場合と比べてアップフロントカーボンを約15%削減、オペレーショナルカーボンは約32%削減し、ホールライフカーボン排出量は166,181t-CO2の削減になります。

アップサイクル建築を実現しながら地域の価値向上、事業価値の最大化を実現した本計画は、建築を含む都市構造物の再編が抱える多様な課題に対して、並行的に解決する策を提示した新たな実践事例です。

所在地 東京都品川区西五反田8-4-13(アクセスマップ
敷地面積 約6,700平方メートル
延べ面積 約69,000平方メートル
構造 鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造)
階数・規模 地上20階、地下3階
用途 事務所、ホテル、多目的ホール、商業施設 等
竣工年月 2023年12月
事業主 日本郵政不動産株式会社
受賞歴 日本建築家協会優秀建築選2024
第23回環境・設備デザイン賞入賞
CM選奨2025優秀賞