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進化するぬくもり

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01

都市計画との連携

Urban Planning

広島JPビルディングは約100年にわたり広島駅前の郵便局として多くの方々に親しまれてきた旧広島東郵便局の跡地に建つ複合オフィスビルとなります。隣接する広島駅南口広場では、官民が連携し、JR広島駅の建替えや路面電車の高架化による新駅ビル2階への乗り入れ、バス乗降場の増設などの広場再整備および広場や新駅ビルを中心に周辺街区へのペデストリアンデッキの設置が進められているエリアとなります。

広島の「陸の玄関口」である広島駅南口広場と一体的な景観を目指し、基本計画の段階から関係者と協議を重ねた上で駅前広場側をセットバックさせて都市に開かれた公開空地を整備し、駅前都市空間のオアシスとなることを目指して計画しました。
また、駅前広場とレトロな飲食店街として人気がある「エキニシ」とを結ぶ貫通通路や、広島駅自由通路を中心に計画されているペデストリアンデッキにより、JR広島駅や全国初となる駅ビル2階に設置された路面電車のりばと直結し、地区の回遊性一体性の強化や利便性の向上を図っています。

2階レベルでは駅ビル開業時に接続されたペデストリアンデッキからオフィスエントランスへ直結し、雨天等の際も快適でスムーズなアクセスが可能となっています。

位置図
南東側から見た外観
公開空地
旧広島東郵便局

02

広島らしさを追求したディテール

Hiroshima’s Unique Style

本計画では地域に根差したオフィスビルを目指し、「広島らしさ」をテーマとしたデザインとしました。
広島市は時代とともに様々なものづくりの産業が発達してきた地域であるため、「手しごと」や「素材感」を大切にしたデザインを検討し、広島の街と調和したONLY ONEな空間を提供しています。

オフィスエントランスでは、ハガキとの親和性が高い手漉きの和紙をテーマとしたクラフトウォールを和紙職人のアーティストと一緒につくり、かつての広島の「手しごと」が感じられる温かみのある空間としました。
クラフトウォールは瀬戸内海の風景を代表する「多島美」を抽象的に表現し、内陸の緑、瀬戸内海の白波、奥に見える島々を感じられるデザインを切手サイズの手漉きの和紙をモザイクタイルのように重ね合わせ、立体的な表情のあるクラフトウォールとすることで「郵政らしさ」も表現しています。

6階に設けた職域食堂では広島らしい躍動感をもったライブキッチンをつくることで、オフィスワーカーが食を密接に感じられる環境をうみだしています。多彩な食事メニューがあり、調理風景も楽しめるライブキッチンとしました。
職域食堂のインテリアとして備前焼のタイルや広島で製作している木製チェア等を採用し、広島らしさを演出しています。

ライブキッチンのある職域食堂
広島で製作している木製チェア
オフィスエントランスのクラフトウォール
クラフトウォールのデティール

03

未来への夢と希望を「つなぐ」あかり

Lighting Design

様々な歴史の流れの中で常に前を向き、成長と発展を続けてきた街の新たなシンボルとして、独自性(らしさ)を残しながら未来への夢と希望をつなぐ「あかり」をコンセプトとしました。
広島駅前の新たなシンボルとして親しまれるよう3,000Kの暖かみのある色温度で包み込み、中層部は旧広島東郵便局のフォルムを継承した水平方向に伸びる庇をライトアップし、かつての風景を現代につないでいます。
低層部ではベンチ下の間接照明や庭園灯により照度をとり人の滞留を促すだけでなく、スポットライトで軒下を照射して明るく印象付け、開放的な広島駅前広場を演出し、建物と街をつないでいます。
また、外装フィンにライン照明を組み込み、動きのある照明演出で広島らしさを表現し、街とつなぐあかりを実現しています。

外観(夜景)
公開空地(夜景)
ライティングイメージ
京橋川の対岸から見た夜景
モックアップによる検証状況(高層部)
モックアップによる検証状況(中層部)

04

広島の玄関口と街とを「つなぐ」グリーンゲート

Green that connects

広島市では、広島の陸の玄関口である広島駅周辺地区と紙屋町・八丁堀地区と相互に刺激し高め合う「楕円形の都市づくり」に取り組んでおり、広島駅地区と紙屋町・八丁堀地区の歩行ルート上にある本計画は、双方の地区をつなぐグリーンゲートとして広島駅前の都市空間に潤いと安らぎを提供することを目指しました。
地上部は駅前広場側の外壁を一部セットバックさせた緑豊かなピロティー状の公開空地や中層部の旧広島東郵便局のフォルムを継承する庇のデザインと融合させた大規模な壁面緑化を整備し、地域の新たなグリーンインフラストラクチャーとなっています。
地上部では郵便局の木である「タラヨウ」をシンボルツリーとして植樹し、長きに渡り郵便局として親しまれてきた記憶を継承しています。

プランター型壁面緑化システムの仕組み
土壌の乾燥や施肥の植生を維持管理する作業に手間がかかる課題を解決するため、プランター上部から水を流して植物に必要な水分を供給し、余分な水分はプランター下部から排水するかけ流し式プランター型緑化システムを採用しました。
プランターは特殊コーティングを施した発砲スチロールが基材であり、素材の断熱性により、夏は熱を放射し、冬には地温低下および凍結から植物を守り「良質生育環境」を長期間維持することが可能となります。
南東面低層部外観
駅前広場側から見た外観
南東面から見た公開空地
壁面緑化ディテール

05

環境配慮設計

Environmental Design

ビル全体でSDGsを見据えた環境にやさしい設計を行い、環境に対するさまざまな側面を客観的に評価したCASBEE広島Sランク、 CASBEEスマートウェルネスオフィスSランク、BELS(☆4)を取得しました。
具体的な取り組みとして、外皮性能の向上や大規模な壁面緑化、画像センサーによる照明制御や人数検知機能を利用し、外気量の最適制御の実施、クールビズ対応の潜熱顕熱分離空調方式により事務室空調の快適性と省エネの実現、雨水の雑用水利用等を行うことにより、環境負荷の低減を実施しています。

CASBEEスマートウェルネスオフィスSランク
BELS(☆4)

06

事業継続計画(BCP)

Business Continuity Plan

大地震においても安全性を確保した制振構造
地震エネルギー吸収要素として、減衰切替型高容量オイルダンパーと低降伏点鋼座屈拘束ブレース(アンボンドブレース)をコア周りを中心に配置し、中小地震時や風荷重時などの微小振幅時にはオイルダンパーが、大地震時にはオイルダンパーに加えて座屈拘束ブレースが有効に機能することで幅広い外力に対しての安全性を確保したハイブリッド型の制振構造を採用しています。
広島JPビルディングで採用した減衰切替型高容量オイルダンパーは、従来型の建物用制振オイルダンパー2台分に相当する最大減衰力4,000kNの高耐力型となり、国内初の採用となります。

72時間対応非常用発電機で、電力を供給
2箇所の変電所から本線・予備電源線の2回線受電を採用し、本線が停電しても予備電源線からすぐに電力が供給される方式となっています。また、万が一、発電所からの電力供給が止まった場合での屋上に設置している72時間対応非常用発電設備にて電力を供給し、ビジネスへの影響を最小限に食い止めます。

非常時の事業継続環境を整える豊富な災害対策

  • 地震対策
    天井材や設備配管・機器は構造体に確実に固定し、天井からの落下物防止を強化
  • 液状化対策
    重要配管の引込等取合い部は地盤変動に追従する配管の採用やピット化を施し、インフラ途絶を防止
  • 水害対策
    防災センターや重要設備室は2階以上に配置し、円滑な事業継続をサポート
建物構造イメージフレーム
(赤:鋼材系ダンパー 黄:粘性系ダンパー)
鋼材系ダンパー(座屈拘束ブレース)
粘性系ダンパー(オイルダンパー)

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